2020年05月28日
【報告書】私立大学戦略的研究基盤形成支援事業・研究成果報告書
私立大学戦略的研究基盤形成支援事業「コミュニケーション行動の生涯発達についての分野横断的研究拠点の形成」
(平成 27 年度~平成 31 年度,プロジェクト番号: S1511005) の最終研究成果報告書です。
最終成果報告書のpdfファイルはこちらからダウンロードできます(27.7MB)。
2020年02月21日
【開催情報】LSDCOMシンポジウム「社会的相互作用の神経基盤研究最前線」<終了しました> (2020年2月21日開催)
- 2020年2月21日(金)14:00-17:40
- 慶應義塾大学日吉キャンパス第八校舎831教室
本シンポジウムは予定通り開催します。参加ご予定の皆さまにおかれましては,新型コロナウイルス感染症の予防には咳エチケットや手洗いなどが重要と言われていますので,マスクや石けんを使った手洗いなど,基本的な感染症対策に努めていただくようお願いいたします。会場には消毒用アルコール等は設置いたします。また,咳・発熱などの症状がある皆さま方は,ご無理のないようご参加をお控えいただけますと幸いに存じます。
LSDCOMシンポジウムはコミュニケーション行動についての講演会,シンポジウムのシリーズです。今回は複数者のコミュニケーション時における社会的信号処理の脳内機構についてfMRIやfNIRSを用いた研究について紹介し,社会脳の機構やその解明方法について議論をします。
プログラム
14:00-14:40 田邊宏樹(名古屋大学)
「MRIによる二人称視点脳機能イメージング研究:共同注意を始まりとして」
14:40-15:20小池耕彦(生理学研究所)
「二者同時脳機能イメージング研究:過去,現在,そして未来」
(休憩)
15:30-15:50徐鳴鏑(慶應義塾大学)
「自然な共同作業の相互作用場面でのfNIRSによる二者同時脳機能計測」
15:50-16:30森本智志(慶應義塾大学)
「行動レベルの相互作用に着目したfNIRS二者同時計測データ解析」
16:40-17:20白野陽子(自治医科大学/日本学術振興会)
「乳児における社会的相互作用の脳内基盤--随伴性への脳反応--」
17:20-17:40 総合討論
どなたも参加できます。事前登録等は不要です。
会場へのアクセスは以下のURLをご確認下さい。
http://lsdcom.keio.ac.jp/access/index.html
主催:慶應義塾大学日吉心理学研究室・コミュニケーション行動の生涯発達研究拠点(皆川泰代)
共催:JST/CREST「ソーシャルシグナルの共有と拡張による共感的行動の支援」(代表:鈴木健嗣・筑波大学)
問い合わせ:(担当:相吉)tomomiaiyoshi[at]keio.jp
2019年08月31日
【開催情報】子育て支援講演会 (2019年8月31日開催)<終了しました>
- 2019年8月31日(土)10:00-12:00
- 慶應義塾大学日吉キャンパス 来往舎 1階 シンポジウムスペース
下記の通り、講演会を開催します。
子育て支援講演会
「いまどきの子育てで大切なことー幸せ子育てのコツ」
講師:大豆生田 啓友氏(玉川大学教育学部乳幼児発達学科)
日時:8月31日(土曜日)10時ー12時
場所:日吉キャンパス 来往舎 1階 シンポジウムスペース
主催:ベネッセ日吉保育園
共催:慶應義塾大学日吉心理学研究室戦略的研究基盤形成支援事業
2019年05月31日
【開催情報】第3回LSDCOM講演会(2019年5月31日開催)<終了しました>
- 2019年5月31日(金)10:30-12:00
- 慶應義塾大学日吉キャンパス 第八校舎831教室
LSDCOM講演会はコミュニケーション行動についての講演会シリーズです。
言語獲得のためには人間による社会的相互作用のあるコミュニケーションが重要であると言われていますが,それらの条件がない社会的信号でも語彙学習が進むかについて検討した研究についてご講演いただきます。
"Social cues in the absence of a human interaction partner enhance word learning "
辻晶(東京大学・国際高等研究所ニューロインテリジェンス国際研究機構)
スライドは英語,講演は日本語で行います。
どなたも参加できます。
事前登録等は不要です。
主催:慶應義塾大学日吉心理学研究室・コミュニケーション行動の生涯発達研究拠点(代表:皆川泰代)
問い合わせ:(担当:相吉)tomomiaiyoshi[at]keio.jp
2019年03月30日
【開催情報】第3回 心理三田会心理学カフェ(2019年3月30日開催)<終了しました>
- 2019年3月30日(土)14:00〜16:00
- 慶應義塾大学日吉キャンパス 第八校舎831教室
下記の通り、第3回心理三田会心理学カフェを開催致します。
「乳幼児期の脳機能とコミュニケーション能力の発達」
講師:皆川 泰代
日時:2019年3月30日(土) 14:00~16:00
場所:日吉 第8校舎 831教室
参加費:1500円 (お茶付き) (当日精算)
お申込み・お問い合わせ先: shinri-mitakai [at] kbe.biglobe.ne.jp
[at] をアットマーク "@"に変換して送信して下さい。
お申し込みには
タイトル:心理学カフェ参加 (もしくは、心理学カフェ問い合わせ)
本文:氏名(旧姓)、卒業年(西暦)、ご連絡先メールアドレス、お電話番号をご記入ください。
*複数名のご参加の場合は、ご参加者全員のお名前をご記入ください。
*心理三田会員以外の方はご関係もご記入ください。
定員:30名(先着順。定員になり次第締め切ります。お早めにお申し込みください)
共催:戦略的研究基盤形成支援事業・コミュニケーション行動の生涯発達研究拠点
2019年03月10日
【開催情報】慶應義塾大学日吉心理学研究会(2019年3月9日開催)<終了しました>
- 2019年3月9日(土)13:30
- 慶應義塾大学日吉キャンパス 第八校舎831教室
日吉心理学研究室の研究会を下記の通り開催致します。
話題提供者: 渡辺 利夫 (慶應義塾大学環境情報学部)
テーマ:「空間の知覚と認知のモデル」
共催:戦略的研究基盤形成支援事業・コミュニケーション行動の生涯発達研究拠点
2018年07月21日
【開催情報】慶應義塾大学日吉心理学研究会(2018年7月21日開催)<終了しました>
- 2018年7月21日(土)13:30
- 慶應義塾大学日吉キャンパス 第八校舎831教室
日吉心理学研究室の研究会を下記の通り開催致します。
話題提供者: 菅野 理樹夫(高千穂大学)
テーマ:「知覚に背景が必要か。新しい錯視現象から検討する」
共催:戦略的研究基盤形成支援事業・コミュニケーション行動の生涯発達研究拠点
2018年05月26日
【開催情報】The 1st Conference on Pokemonastics(2018年5月24日開催)<終了しました>
- 2018年5月26日(土)− 27日(日)
- 慶應義塾大学三田キャンパス
本拠点の共催するThe 1st Conference on Pokemonasticsが来年5月に下記の通り行われます。1日目は現在進行中のポケモンの名前における音象徴の役割の通言語的分析に関しての議論、2日目はより一般的な音声学・音韻論に関する議論を行います。詳細な情報は適宜更新します。
日時:2018年5月26日(土),27日(日)
会場:慶應義塾大学三田キャンパス
主催者:川原繁人(本拠点LSDCOMメンバー)
学会ウェブサイト:https://1stpokemonastics.wordpress.com
招待講演者:
Sharon Inkelas (UC, Berkeley)
Darya Kavitskaya (UC, Berkeley)
Stephanie Shih (USC)
Alan Yu (University of Chicago)
The First Conference on Pokemonastics is to be held at Keio University from May 26 (Sat) to 27 (Sun)! Recent studies ("Pokemonastics") have identified sound symbolic relationships in Japanese Pokémon names (Kawahara et al, to appear; Kawahara & Kumagai to appear). More specifically, both mora counts and number of voiced obstruents in their name seem to, albeit stochastically, affect Pokémon characters' size, weight, and strength parameters. Vowel quality in initial syllables seems to have a tangible effect as well.
ポスターセッションもございますので、発表者も募集いたします。詳しくはウェブサイトをご参照ください。事前登録は不要です。皆様の参加をお待ちしております。
2018年05月14日
【開催情報】第4回fNIRSセミナー(2018年5月18日開催)<終了しました>
- 2018年5月18日(金)10:15-14:00
- 慶應義塾大学日吉キャンパス第八校舎3階 831教室
コミュニケーション行動の生涯発達研究拠点ではfNIRSセミナーを定期的に行っています。
今回は第4回セミナーとしてfNIRSの解析ソフトであるPOTAToを使ったデータ解析の方法を学びます。参加される方はMatlabをインストールしたノートPCをご準備ください。詳細は下記の「PCの事前準備について」を御覧ください。
日時:5月18日(金)10:15-14:00 途中休憩あり
場所:慶應義塾大学日吉キャンパス第八校舎831教室
講師:星野英一(慶應義塾大学LSDCOM研究員)
参加希望の方はお名前、ご所属を事務局の相吉 (tomomiaiyoshi[at]keio.jp) までメールにてお知らせ下さい。先着順で定員20名にて締め切らせて頂きます。
主催:戦略的研究基盤形成支援事業・コミュニケーション行動の生涯発達研究拠点
問合せ先:慶應義塾大学日吉心理学研究室・皆川 minagawa[at]flet.keio.ac.jp
>>詳細を確認する
PCの事前準備について
【PC】
- Matlab R2012a以前のものがインストールされたPC(OSは問いません)
- Signal Processing Toolbox
- Image Processing Toolbox
上記のToolboxは、塾内で借りるMatlabをインストールすると、通常はインストールされます。もし、インストール時にToolboxを選ぶように指示が出た場合は、すべて追加するようにしてください。
【ダウンロードしておくファイル】
POTATo (Hitachi)
http://www.hitachi-hightech.com/jp/products/ind_solutions/ict/human/brain/ot/analyze/kaiseki_ja.html
2018年02月24日
【開催情報】慶應義塾大学日吉心理学研究会(2018年2月24日開催)<終了しました>
- 2018年2月24日(土)13:30
- 慶應義塾大学日吉キャンパス 第八校舎831教室
日吉心理学研究室の研究会を下記の通り開催致します。
話題提供者: 徐 鳴鏑(慶應義塾大学 日吉心理学研究室 戦略的研究基盤形成支援事業)
テーマ:「self versus other in social communication」
内容:前半部では自己と他者の音声の認識と制御に関する心理実験の研究について,後半は社会的相互作用における2者間の脳活動を計測し,2者間脳機能結合を検討するfNIRSを用いたhyperscanningの研究について紹介する。
2018年01月26日
【開催情報】第2回LSDCOM講演会(2018年1月26日開催)<終了しました>
- 2018年1月26日(金)10:30-11:30
- 慶應義塾大学日吉キャンパス 第八校舎831教室
LSDCOM講演会はコミュニケーション行動についての講演会シリーズです。今回は計算論的モデリングを用いた言語プロソディーと単語分節化(文中からの語の切出し)の研究についてご講演いただきます。
日時:2018年1月26日(金曜)10時半―11時半
場所:慶應義塾大学日吉キャンパス第八校舎3階 831教室
≪講演≫10:30-11:30
「The Role of Prosody and Speech Register in Word Segmentation: A Computational Modelling Perspective」
Bogdan Ludsan(理研Brain Science Institute)
上記は質疑を含めた時間です。すべて英語での講演となります。
事前登録等は不要です。
主催:慶應義塾大学日吉心理学研究室・コミュニケーション行動の生涯発達研究拠点(代表:皆川泰代)
問い合わせ:(担当:相吉)tomomiaiyoshi[at]gmail.com
2017年09月19日
【開催情報】音声学セミナー「感情音声セミナー Emotional Speech Seminar」(2017年10月14日開催)<終了しました>
- 2017年10月14日(土)13:30-17:00
- 慶應義塾大学日吉キャンパス 第八校舎812教室
本セミナーでは感情の音声についてその音響的特徴,生理学的特徴,知覚特性を含めた基礎的な解説を行ったうえで,演技における感情音声,感情音声の文化差,個人差そして感情音声を使った研究方法など感情音声にまつわる様々なトピックについて幅広くお話します。
異なる文化や演技など,様々な場面でどのように感情を声で表現するかを学べる機会にもなりますので,研究者ばかりでなく外国語教師,声優,俳優,歌手の方にも参考になる内容です。多くのみなさまの参加をお待ちします。(講演は基本的に英語で行いますが,質疑は日本語も可能です。)
講師:Donna Erickson先生 (Sophia Soliphic, Haskins Laboratories)
日時:2017年10月14日(土)13:30−17:00 (開場30分前)
会場:慶應義塾大学日吉キャンパス第八校舎812教室
http://lsdcom.keio.ac.jp/access/index.html
参加費:会員無料、非会員一般1,000円,非会員学生500円(慶應関係者は無料です)
定員:80名
参加申し込み:以下のフォームよりお申込みください。当日受付も
https://goo.gl/forms/znFjCUKkx
プログラムは下記の通りです。
Session 1: 13:30-14:30
1. Why study emotional speech?
2. What are some acoustic and articulatory changes?
3. Brief tutorial of F0, loudness and voice quality.
4. Why does experiencing emotion result in changes in the voice?
10 min rest
Session 2: 14:40-15:30
5. Some phonetic/perceptual similarities/differences for spontaneous & acted emotions
6. Acted emotions & cultural differences in perception
7. Social "emotions": Social affective expressions
8. Social affective expressions: Cultural similarities and differences
10 min rest
Session 3: 15:40-16:30
9. Social affective expressions and personalities
10. Some tips on how to study "emotional" speech
11. Other topics: gender issues, social laugher/spontaneous laughter, etc.
12. Analysis of voice quality
10 min rest
主催:日本音声学会 (音声学普及委員会・企画委員会)
共催:慶應義塾大学,戦略的研究基盤形成支援事業・コミュニケーション行動の生涯発達研究拠点
世話人:皆川泰代(慶應義塾大学)
2017年07月14日
【開催情報】LSDCOM講演会「言語とコミュニケーションの脳科学」(2017年7月31日開催)<終了しました>
- 2017年7月31日(月)15:00-17:00
- 慶應義塾大学三田キャンパス大学院校舎1階 312教室
今回は言語とコミュニケーションの脳科学についてお二人の研究者にご講演いただきます。
特にMueller氏には言語獲得に関連するトピック、幕内氏にはfMRIを用いた成人の文法処理の研究などをお話しいただきます。
日時:2017年7月31日(月曜)15時―17時
場所:慶應義塾大学三田キャンパス大学院校舎1階 312教室
https://www.keio.ac.jp/ja/maps/mita.html
講演内容は以下の通りです
≪講演≫15:00-16:00
「How the brain uses language as a tool for memory」
Jutta L. Mueller(Universität Osnabrück)
≪講演≫16:00-16:40
「fMRI study of Japanese」
幕内 充(国立障害者リハビリテーションセンター研究所・高次脳機能障害研究室)
上記は質疑を含めた時間です。すべて英語での講演となります(通訳等はございません)。
事前登録等は不要です。
イベントのポスターはこちらを御覧ください。
主催:慶應義塾大学日吉心理学研究室・コミュニケーション行動の生涯発達研究拠点 http://lsdcom.keio.ac.jp/
共催:科学研究費基盤研究(A)「言語と社会認知能力を支える脳機能の定型・非定型発達の解明」
問い合わせ:コミュニケーション行動の生涯発達研究拠点 相吉 (tomomiaiyoshi[at]gmail.com)
2017年04月11日
【開催情報】慶應義塾大学日吉心理学研究会(2017年5月13日開催)<終了しました>
- 2017年5月13日(土)15:00
- 慶應義塾大学日吉キャンパス 第八校舎831教室
日吉心理学研究室の研究会を下記の通り開催致します。
話題提供者:森本 智志(慶應義塾大学 日吉心理学研究室 戦略的研究基盤形成支援事業 )
テーマ: 「和音進行に対する音楽的期待の計算理論」
共催:戦略的研究基盤形成支援事業・コミュニケーション行動の生涯発達研究拠点
2017年03月03日
【開催情報】第50回知覚コロキウム シンポジウム(2017年3月26日,27日開催)<終了しました>
- 2017年3月26日,27日
- 慶應義塾大学日吉キャンパス 来往舎1Fシンポジウムスペース
3月25-27日に開催される第50回知覚コロキウムにおきまして、3月26日(日)15時〜17 時のシンポジウムと,3月27日(月)10時〜12 時の片渕須直監督特別講演会を、シンポジウムを入場無料で一般公開いたします。
事前登録無しで参加いただけます(聴講無料)ので、聴講希望の方は当日直接会場まで起こし下さい。なお会場の来往舎シンポジウムスペースは最大200名は収容できますが、席につきましては知覚コロキウム参加登録者を優先させていただきますことを予めご了承下さい(参加人数によっては、別室で中継でのご聴講となる場合があります)。
日時、講演の詳細に関しては以下をご覧ください。
共催:戦略的研究基盤形成支援事業・コミュニケーション行動の生涯発達研究拠点
>>詳細を確認する
シンポジウム "正しい知覚"と錯覚の境界で
3月26日(日)15:00〜17:00 日吉キャンパス来往舎1Fシンポジウムスペース
司会・ファシリテータ:一川誠 先生(千葉大学)
指定討論:北岡明佳 先生(立命館大学)
講演:杉原厚吉 先生(明治大学 先端数理科学インスティテュート)
演題:不可能立体の作り方
絵には描けるけれど立体としては作れそうにない「不可能図形」と呼ばれるだまし絵がある。しかし,その中には,名前に反して立体として作れるものがある。それを見ると,目の前に存在しているのに,そんな立体はあり得ないと感じる錯視が生じる。これは,だまし絵を立体化したものだから,「だまし絵立体」と呼ぶことができよう。このだまし絵立体から出発して,いろいろな不可能性の印象を生み出す立体を作ることができる。立体自体はありふれた形に見えるのにそこに玉を転がすなどの動きを加えるとあり得ないことが起こっているという印象が生じる「不可能モーション立体」,鏡に映すと姿が激変してしまい,とても同じ立体の二つの姿とは思えない「変身立体」,鏡に映すと一部が消えてしまう「透身立体」,鏡に映すつながり方が変わる「トポロジー攪乱立体」などである。
これらの立体が作れる背景には,次の二つの共通の性質がある。その第1は,一枚の画像には奥行きの情報がないという数理的性質で,その第2は,私たちの脳は画像からできるだけ直角の多い立体を思い浮かべる傾向があるという心理学的な性質である。第1の性質のため,一つの視点から見たとき同じように見える立体には,無限に多くの可能性があるが,第2の性質のため,人間はその中の一部しか思い至らない。このギャップから,様様な不可能立体が作れることを紹介する。
講演:東山篤規 先生(立命館大学 文学研究科)
演題:直立姿勢が崩れたときに現れてくる知覚世界
我々は通常,頭部-体幹を正立させた状態あるいはやや前かがみの状態のもとで外界から与えられる情報をとりこみます。よって,ヒトの知覚系は,身体を近似的に正立させた条件のもとで進化し,発達し,洗練してきたと考えることができます。もしこの考えが妥当ならば,身体を横転させたり股のぞきをしたりして外界を観察すれば,正立姿勢において正常に働いている知覚の機能が不調になると予想されます。演者の実験結果によれば,垂直水平錯視,大きさの恒常性,距離の知覚,光景の明るさと対比は,正立姿勢が崩されたときには明らかに変化します。具体的に述べますと,横転姿勢や股のぞき姿勢のもとでは,大きさの恒常性は低下し,見かけの奥行きが短縮し,垂直水平錯視が低減し,光景の明るさや対比は高められます。この講演では,1)身体姿勢の変化にともなって生じるこのような知覚的変化を記述し,2)それが三軸(身体軸,重力軸,視環境軸)の不一致によって説明されることを述べ,3)三軸が一致していない状態では,対象までの距離情報が利用されがたくなることを示唆します.時間が許せば,「天の橋立」や「逆さ海」のような自然景観の解釈についても話すことにします。
片渕須直監督特別講演会
3月27日(月)10:00〜12:00 日吉キャンパス来往舎1Fシンポジウムスペース
司会・講演要旨文責: 曾我重司 先生(埼玉工業大学)
講演:片渕須直 先生(アニメーション監督・脚本家)
演題:映像に生命を吹き込む
知覚心理学の歴史において実際運動,仮現運動などの動きの知覚は古くからの研究テーマです。さらに近年,知覚心理学とアニメーションの実作者との間でのシンポジウムが度々開催されるなど,研究者と作り手との間での建設的な議論が行われています。本講演の講演者の片渕須直監督は,国内屈指のアニメーション監督であるとともに,知覚心理学者とシンポジウムなどで積極的に議論を交わされているお一人です。これまでのシンポジウムなどでは主に仮現運動との関係でのお話が中心でした。本講演においてもスクリーンに動きを生み出すことに関して,二コマうちや三コマうちという画像のタイミングを作り出すことのできるアニメーションの中での独自の技法と知覚される動きの関係や,その積極的な実作への応用事例と背景にある理論について講演していただきます。また現在公開中の「この世界の片隅に」では音響監督も兼任されており,音・音響が作品全体や動きの印象に与える影響について,音と映像のタイミング,音量,ダイナミック・レンジなどについて製作者の経験的な事例などについてもお話いただきます。
2017年01月30日
【開催情報】第3回fNIRSセミナー(2017年3月11日開催)<終了しました>
- 2017年3月11日(土)15:00-18:00
- 慶應義塾大学日吉キャンパス第八校舎3階 831教室
コミュニケーション行動の生涯発達研究拠点ではコミュニケーション行動について心理学・理工学部・医学部による分野横断的研究を行います。その一環として本セミナーシリーズではfNIRS(functional Near-Infrared Spectroscopy)を使った研究手法を正しく理解し、脳機能計測手法として有効に活用していくための連続教育講演を行います。今回は実際的な実験手法や解析の概略を学ぶとともに、fNIRSを実際に体験するセミナーです。
セミナーの詳細は、こちらをご覧下さい。
参加希望の方はお名前、ご所属を事務局の相吉 (tomomiaiyoshi[at]gmail.com) までメールにてお知らせ下さい。先着順で定員35名にて締め切らせて頂きます。
主催:戦略的研究基盤形成支援事業・コミュニケーション行動の生涯発達研究拠点
問合せ先:慶應義塾大学日吉心理学研究室・皆川 minagawa[at]flet.keio.ac.jp
>>詳細を確認する
≪教育講演≫15:00-16:30
「fNIRSによる認知機能の測定:実験計画と解析」
皆川泰代(慶應義塾大学文学部心理学研究室)
fNIRSは比較的簡便に認知活動に伴う脳内活動を明らかにしてくれる装置であるが,実際にはその原理,計測する信号や脳部位,心理実験手法などの様々な知識なしには標的とする脳活動データは得られない。本講演はその中でも知覚や認知機能を研究するためのfNIRSを使った実験の方法について解説する。プローブ配置,刺激の呈示,実験タスクなどを含む実験計画法について解析手法との関連も含めて説明する。
≪デモと実験体験≫16:50-18:00
「光脳機能測定装置fNIRSを実体験してみよう」
大橋三男 (株式会社スペクトラテック)
赤外光による脳内の血液量変化を計測する装置fNIRSを使って,何に注意しながら脳機能の測定をするのか実際に自分の手で実験体験を行う。あわせて計測信号に混在する皮膚血流を除去するデモを行う。
2017年01月10日
【開催情報】慶應義塾大学日吉心理学研究会(2017年2月4日開催)<終了しました>
- 2017年2月4日(土)15:00
- 慶應義塾大学日吉キャンパス 第八校舎812教室
日吉心理学研究室の研究会を下記の通り開催致します。
話題提供者:山本 浩輔(慶應義塾大学 日吉心理学研究室 戦略的研究基盤形成支援事業 )
テーマ: 「視聴覚間の時間情報統合: 2つの適応メカニズム」
共催:戦略的研究基盤形成支援事業・コミュニケーション行動の生涯発達研究拠点
2016年11月30日
【開催情報】2016年度音声学入門講座「実感!音声学」開催のお知らせ(2017年1月21日開催)<終了しました>
- 2017年1月21日(土)13:30-17:00
- 慶應義塾大学日吉キャンパス 第八校舎812教室
2016年度音声学入門講座「実感!音声学」を下記の通り開催致します。
講師:川原繁人先生(慶應義塾大学言語文化研究所・准教授)
会場:慶應義塾大学日吉キャンパス第八校舎812教室
会場へのアクセスはこちらをご確認下さい(キャンパスマップの16番)
世話人: 皆川泰代先生(慶應義塾大学文学部)
参加費: 学生・会員無料、非会員一般1,000円
定員:80名
主催: 日本音声学会(音声学普及委員会)
共催:戦略的研究基盤形成支援事業・コミュニケーション行動の生涯発達研究拠点
概要および参加申込方法は以下からご覧下さい。
>>詳細を確認する
概要:
皆さんはもし怪獣「ゴジラ」が「コシラ」だったら、どんなイメージを持ちますか?「ワマナちゃん」と「サタカちゃん」の二人の女の子がいたら、どちらが優しい女の子だと思いますか?このように音から連想されるイメージは私たちの発音の仕方や音響特徴と深く関わっています。本セミナーでは「私たちの口の動き」が「空気の物理的な振動」に変わり、その振動が「心理的な音」として理解されるまで、出来るだけやさしく解説します。最新の科学技術を用いたデモ動画や、ちょっとした工作のような演習も含めて、私たちの「声」に関する謎を解き明かしていきます。
プログラム:
13:30 開場
13:30-15:00 / 15:20-16:30 講義・デモ・実習 <休憩20分>
16:30-17:00 質問・自由討論・途中退場可
講師紹介:
2002年国際基督教大大学学士(教養)、2007年マサチューセッツ大学博士(言語学)。ジョージア大学助教授、ニュージャージー州立ラトガーズ大学助教授を経て、現在慶應義塾大学言語文化研究所准教授。専門は実験音声学及び実験音韻論。また最近は「音声学と社会の接点」や「音声学と教育」に関する活動を精力的に行っている。国際学術雑誌に多くの論文を掲載。最近の著作に「音とことばのふしぎな世界」(岩波サイエンスライブラリー、2015年)がある。
申込み方法: 以下のようにメールにて申し受けます。
宛先:psjf.regist2016[at]gmail.com
(※ 送信に際しては[at]を@に置き換えてください)
件名(subject):0121講座申込み
本文:
- お名前(読みがな)
- ご所属
- 音声学会会員/非会員、の区別をご記入の上、お送りください。
・メール1通につき1名でお願いいたします。
・メール送信から5日以上経過しても参加の可否を知らせる返信がない場合には、お手数ですが再度ご連絡ください。
・件名(subject)が正しくないメールは申込処理されない場合がありますのでご注意ください。
2016年08月02日
【開催情報】子育て支援講演会「大切にしたい子どもの育ち」開催のお知らせ(2016年9月24日開催)<終了しました>
- 2016年9月24日(土)10:00-12:00
- 慶應義塾大学日吉キャンパス 来往舎シンポジウムスペース
◆対象者:子育て中の方、子育てに関連したお仕事の方
◆日時:2016年9月24日土曜日 10:00~12:00
開催詳細はこちらをご覧ください
◆場所:慶應義塾大学 日吉キャンパス 来往舎1階 シンポジウムスペース
キャンパスマップはこちらをご覧ください
◆参加申込: 要 事前予約(先着順)
定員になりました場合には、会場の収容人数の都合でお断りさせていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。
参加をご希望の方は以下のメールアドレス宛に「お名前」「ふりがな」「連絡先」を9/20(火)までにお送りください。
なお、当日の講演中にベネッセ保育園にてお子様の保育(無料)をいたします。保育をご希望の方は、参加申込の際にその旨をお書きください。保育をご希望の方は、9/5(月)までにご連絡ください。
宛先: lsdcom.contact-group[at]keio.jp ([at]は@に変換して下さい)
◆主催:(株)ベネッセスタイルケア 日吉保育園
◆共催:戦略的研究基盤形成支援事業・コミュニケーション行動の生涯発達研究拠点
2016年08月02日
【開催情報】第2回fNIRSセミナー(2016年9月8日開催)<終了しました>
- 2016年9月8日(木)18:00-20:00
- 慶應義塾大学三田キャンパス東館6・7F G-SEC Lab
コミュニケーション行動の生涯発達研究拠点ではコミュニケーション行動について心理学・理工学部・医学部による分野横断的研究を行います。その一環として本セミナーシリーズではfNIRS(functional Near-Infrared Spectroscopy)を使った研究手法を正しく理解し、脳機能計測手法として有効に活用していくための連続教育講演ならびに研究交流を図るための研究発表を行います。
参加申込の方法に関しては、こちらをご覧下さい。
主催:戦略的研究基盤形成支援事業・コミュニケーション行動の生涯発達研究拠点
>>詳細を確認する
≪教育講演≫ 18:00~
「fNIRSは何を測っているのか?」
山田 亨(国立研究開発法人 産業技術総合研究所 人間情報研究部門)
要旨:昨今、応用研究への利用が広がっているfNIRS計測ですが、皮膚血流の影響などが時に深刻なデータ解釈の誤りをもたらすことも近年では知られるようになりました。今回はそのような轍を踏まないために必要なデータの眺め方についてお話します。
≪研究発表≫
19:30-19:45
「NIRS による嗅覚機能計測と発達障害との関連の検討」
直井 望 (国際基督教大学教養学部)
安井愛可 (慶應義塾大学大学院社会学研究科)
松浦絵理 (慶應義塾大学大学院理工学研究科)
熊崎博一 (金沢大学,子どものこころの発達センター)
岡田謙一 (慶應義塾大学理工学部)
皆川泰代 (慶應義塾大学文学部)
19:45-20:00
「社会的インタラクション時における乳児の視線と脳反応」
白野陽子 (慶應義塾大学大学院社会学研究科)
皆川泰代 (慶應義塾大学文学部)